あまたの歴代大統領を輩出。名門「ハーバード」が掲げるミッションとは?
世界の名門大学「ハーバード大学」【傾向編】
ハーバード大学が掲げるミッション「変革をもたらす力」
さきほども違いを説明しましたが、Harvard College (学部)と、Harvard University (大学院群)は地理的にもカリキュラム的にも近い存在にあります。大学学部レベルと、大学院レベルの交流もさかんです。ここでは大学院も含めてもう少し詳細にハーバードの構造を見てみましょう。
「ハーバード」には、12の学校があります。
大学院レベルでは、アート・アンド・サイエンス(芸術&科学)、ビジネス(ビジネス)、ロー(法律)、メディカル(医療)、デンタルメディスィン(歯科医学)、エンジニアリング(工学)、パブリックヘルス(公衆衛生)、ガヴァメント(政治)、デザイン(デザイン)、エデュケーション(教育)、ディヴィニティー(神学)これらの分野ごとに学校が存在し、これに学部である Harvard College をあわせて、12校となります。厳密には「ハーバード」という時には、これらの12校の総称となります。
各分野から著名人が出ており、例えばビジネススクールからは、マイクロソフトのビル・ゲイツ氏、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ氏、日本では楽天会長の三木谷浩史氏、ローソン社長の新浪剛史氏、新日本製鐵会長の三村明夫氏など名前が挙げられます(ビジネススクール等の大学院への出願プロセスは、学部のプロセスとは全く異なり、大学時代の成績とともに、GRE / GMAT / MCAT / LSATなどのような学力判定テストのスコア、志願理由書、推薦状、履歴書を送付し、合否の判定を受けます)。
様々な分野で優れた教育を提供するハーバード大学ですが、明確な教育へのポリシーを掲げています。以下が、ハーバード大学が自ら掲げる、ハーバード大学のミッションです:
(訳:社会のために、市民と市民リーダーに教育を行うことがハーバード大学のミッションです。我々は、文科系科目と自然科学科目が持つ「変革をもたらす力」にコミットすることで、このミッションを達成します)
ハーバード大学は、この市民と市民リーダー育成への理念と情熱のもと、数世紀にわたり教育を提供し続けた結果として、押されもせぬ世界の名門大学の地位を確立したのです。世界の名門大学の中でもハーバード大学と言えば、その「代名詞」のような扱いを受けていて、頭ひとつ抜けています。例えば、Harvard-educated (ハーバードで教育を受けた) という形容詞が存在し、頻繁に使われるくらいです。
日本においても、ハーバード大学は最も名前が知られた、また最も憧れを集める大学だといえます。何をどのようにしたらハーバード大学に合格できるのでしょうか? 何か合格への基準や秘訣はあるのでしょうか? 次回詳しく見ていきましょう。